内容: いわゆる3大成人病...癌、脳卒中、心臓病...のうち後2者に関係する病気が、「 死の四重奏」と呼ばれる生活習慣病....糖尿病、高脂血症、肥満、高血圧..のうちの 一つ、高血圧です。その治療に使われる薬の一つに、“カルシウム拮抗薬(→、実は やや奇妙な名付け方をしている)”こと電位依存性カルシウムイオンチャンネル遮断 薬があります。 カルシウムイオンチャンネルは、神経細胞や筋細胞(骨格筋や血管、心臓をつくる 筋肉などのもの)の細胞膜にある、カルシウムが真ん中を通る穴になっている蛋白質 の一種で、カルシウム拮抗薬はこれに結合します。 ところで、このカルシウム拮抗薬の効き目が、飲食物の摂取で強められうることが 以前から示唆されています。グレープフルーツを食べたり、そのジュースを飲んだり すると、降圧薬の効き目が強く出過ぎるというものです。その実態は、グレープフル ーツの果実に含まれるフラノクマリン類が、酵素の一群シトクロム P450 の 3A4 型 (CYP3A4)に結合することで、その代謝を阻害することにより、血中の薬物濃度が上 昇するためと考えられています。 今のところ、グレープフルーツジュースとカルシウム拮抗薬の相互作用により血圧 が上昇して健康被害が生じたという事例の報告はありませんが、そのリスクの存在は 、実は以前からいわれ続けてきました。 そのあたりの話を包括的に、時々寄り道しながら、のんびりとお話してみたいと思 います。 また、時間の許す限りオマケとして(或いは第2部として?)、医療現場や医療経 済、医薬品開発の裏側の問題等に関しても、ご紹介できればと思います。
参加費:1500円(別途ドリンク代が必要です)
申し込み:こちらからどうぞ
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